和室の基礎知識 01〜05(柾目と板目 / 無垢と突板貼 / 他)

01 柾目と板目

 丸太の中心に向かって挽いたときに現れる年輪が平行な木目を柾目と言います。中心からずれて挽くと、山形や筍形の木目が現れます。これを板目と言います。板目同様の挽き方でも樹種の違いや、育った環境によって複雑な模様が現れることがあります。これを杢目と言います。主に、中杢・笹杢・玉杢・縮杢などがあります。


     
     
 柾目 板目  杢目  
     



02 無垢と突板貼

 無垢材とは切ったり、貼ったりするという加工のされていないまさに天然の一枚板や柱のことを言います。突板貼とは天然木を薄くスライスした合板や集成材に貼り付けたものです。練り付け、単板貼などとも言います。

 突板を貼る合板や集成材を芯材と言います。主な芯材に、集成芯・ベニヤ芯・積層芯(あんこ)・フラッシュ(太鼓貼)・ベニヤ芯桟付き(裏桟付き)等があります。

 



03 木材の各部名称

 板目材において、立木のときに樹芯側に近い面を木裏、樹皮側を木表と言います。
木材の繊維方向に角度をもって切った切断面を木口(小口)、その他の面を木端と言います。また一般的に部材の正面見え掛かり面を見付けとも言います。見付けとつながる裏側の一部分を見返しと言います。

    




04 寸法について

1丈(いちじょう) 3030mm
1尺(いっしゃく) 303mm
1寸(いっすん) 30.3mm
1分(いちぶ) 3mm
1厘(いちりん) 0.3mm
3尺(さんじゃく) 約910mm
6尺(ろくしゃく) 約1820mm
一間(いっけん) 6尺の事。
一間半(いっけんはん) 9尺の事。
三六(さぶろく) 3尺×6尺の合板やボード類の規格寸法の呼称です。
約910mm×1820mmの事をさします。
四八(よんぱち) 4尺×8尺。
丈三(じょうさん) 丈は長さの単位で1丈=10尺。丈三は13尺のことで、約4mの事です。
立米(りゅうべい) 1立方メートル(1m×1m×1m)の事です。(1立米)
石(こく) 10立方尺(10尺×1尺×1尺)の事です。(1石)
坪(つぼ) 1間×1間の面積の事です。(1坪)
畳・帖(じょう) 畳の大きさで、約3尺×6尺です。(1畳)
立米単価 1800o×400o×30oの木材が立米50万円の場合、1.8m×0.4m×0.03m×500000=10800円となります。

 受注の際、大工さんからのFAX等では、尺とMを混在している場合があります。尺モジュールを元に書く場合がある為、(6.00×2.00…この場合6尺×2尺であって、600o×200oではない。)注意が必要です。
 電話では、9尺(キュウシャク)と900(キュウヒャク)の様に似ている言葉に注意が必要です。



05 和室の部材名称

床の間の部材名称


床脇の部材名称


座敷の部材名称




柾目(まさめ)板目(いため)杢目(もくめ)縮杢(ちぢみもく)無垢材(むくざい)突板貼(つきいたばり)木裏(きうら)木表(きおもて)木口(こぐち)木端(こば)落掛(おとしがけ)床天井(とこてんじょう)無双(むそう)床柱(とこばしら)框束(かまちづか)雑巾摺(ぞうきんずり)床板(とこいた)床框(とこがまち)地板(じいた)鴨居(かもい)天袋(てんぶくろ)地袋(じぶくろ)地板(じいた)


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